全てのレイプサバイバーの、はじめの一歩を応援します。今、この時を生きる、全ての人へ。
 

 

 

・性暴力とは


同意の無い性行為全般のことをいいます。
状況や法律、個々人の判断でいろいろな呼びかたをされますが、どのような状況で誰によって引き起こされたものであれ、互いの同意のない性行為は、全て性暴力です。
老若男女、婚姻関係、セクシュアリティーなどもそこには関係ありません。

 

 

・被害後に起こり得る症状


PTSDという言葉は、世間一般でもメジャーな言葉になってきましたが、性暴力・レイプという自分では対処する術もない多大なストレスを被り心身を傷つけられたことにより、そうした症状をはじめ、さまざまな形で心身のバランスを壊してしまうことは、自然なことです。

フラッシュバックなど、自分の行動や思いを自らの意志ではコントロールできなくなることや、自己肯定感、尊重感が低くなることによって被害自体に自分の責任を感じてしまったり、無力感や絶望感から自殺を考えてしまったり、自傷(リストカット、OD、拒食、過食…etc)、他者への攻撃へと繋がってしまう場合もあります。
また、現実に対してご自身のキャパシティーを超えたストレスがかかっている場合、解離性障害をともなったり、事件そのものへの記憶自体を消してしまうということもあります。
それは「忘れたほうがいい」という現実的に出来るはずもない言葉を体現したわけではなく、あまりに強すぎる恐怖感や精神的ダメージから、身体が自分自身を守ろうとする防衛本能からです。
また、被害後、傷ついた自分自身を見ないために、そして乗り越えたんだと思いこむために、意識的、そして無意識的にもわざわざ危険を伴う行動をしたり、望んではいない性行為を繰り返したりということもあります。
これらを始め、他にも諸々の精神状態が性暴力・レイプという被害によって引き起こされる場合があります。

ここで重要なのは、「被害にあったこと」が当事者のせいではないのと同様に、こうした症状が起きること、それによって引き起こる様々な状況に対して、「あなたは悪くない」のだということです。
これらは全て、起きたことが自然であり、それほどに、性暴力・レイプは人を傷つけます。

 

 

・回復へ繋げるために何が必要か


被害状況からの回復、というものに、「こうすれば大丈夫!」といったものは残念ながらありません。性暴力・レイプは、当事者の心や身体に「自分にはどうすることもできなかった」苦しみを残していきます。
一つの救いは、被害からの回復は、全て「当事者のチョイスによって行われる物」であることです。嫌な事はしなくていい。いっぱいいっぱい悲しんでいい。その場で表すことが出来なかった怒りも悲しみも苦痛も、自分のものとしてちゃんと感じて、外に出していくことです。
「あなたは悪くない」「あなたは一人じゃない」。今、信じられなくても、今、そんなことはないって思っても、ただただ、自分に対して、そして、周りの当事者に対して言い続けることしか出来ません。いつか、その言葉を信じられる日まで。

被害後に想定される行動パターンは何通りもあります。
警察にいくこと、病院にいくこと、弁護士に相談すること、支援機関や危機介入期間に手助けをもとめること、家族や友人に相談すること、ただ何もすることが出来ないという状況であれば、とにかくぼーっとしておく、というチョイスももちろんあります。
もちろん、とにかく病院に行って治療、そして証拠の保持をするということ、多少であっても意志があるならば警察に届けを出すということを勧めます。
しかし、その行動は全てにおいて、その当事者に選択する権利があり、自分を守るために、そして、二次被害を受けないために、自分自身のこれからのために、当事者はそれに対する対応を求め、安全且つ安心な状況下でその問題に対峙する権利があるということを、絶対に忘れてはいけません。

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